3 日本政策金融公庫の「新創業融資制度」

「新創業融資制度」は、「新規開業資金」融資制度の特例にあたる制度です。
新創業融資制度の主な特徴は、次のとおりです

  • 無担保可
  • 無保証人可
  • 自己資金10分の1以上
  • 融資限度が低い
  • (日本政策金融公庫にしては)金利は高い

新創業融資制度は、無担保・無保証人のため、創業者や開業者が真っ先に検討する制度です。
融資限度は、3000万円(うち運転資金1,500万円)と”制度上は高額”です。

”制度上は高額”ですが、内外の意見を集約すると、実際の融資額は300万円程度と、かなり低いのが実情で、1,000万円近くの融資となるとほぼ出ることはありません。
ちなみに1,000万円を超えると本店決済となるため事実上不可能です。
なぜこのように融資額が低いかというと、無担保、無保証人による事故率が高いためだといわれています。

事故率が高いためか、金利は2.35%(2016年7月時点)と日本政策金融公庫にしては、最も高い普通金利が適用されます。
創業者や開業者から見ると、金利はさておいても、融資額が小さいことは、新創業融資制度のデメリットです。
加えて新創業融資制度は、融資が断られることも多いのです。

新創業融資制度はネーミングからくるイメージとは違います。
創業や開業にあたって、新創業融資制度には拘らないほうが良いでしょう。