「創業や開業をしようと思ったならば、それなりの準備をしている」
とお金を貸す側は考えます。
まあ実際には、突然ひらめいた事業だったり、会社をリストラされ止む無くだったり、という場合もありますよね。
きっかけはともかく、お金を貸す側は、入念な準備と覚悟をもって創業や開業に挑んでいるはず、と考えます。
その準備の大きな証拠が、“自己資金”なんです。
創業や開業では実績がないので、普通の銀行は融資しませんが、信用保証協会や日本政策金融公庫は政策的な理由があるので、融資をします。
信用保証協会や日本政策金融公庫は、実績で評価できない代わりに自己資金の額を重視しているのです。
これは他によりどころが無いからです。
ですから、創業や開業では“自己資金”は、特に重視されます。
自己資金とは、自分で準備した資金で「誰にも返す必要がないお金」です。
自分でコツコツ貯めたお金、サラリーマンの退職金、これは立派な自己資金です。胸を張って良いです。
自分で準備した身銭であれば、それを稼ぐ“痛みや思い”も詰まっていますよね。
だから、慎重に慎重に考えて大事に使うはず、と日本政策金融公庫も評価するわけです。
自分で貯める以外には、親や兄弟姉妹といった親族から贈与してもらう方法、友人知人からお金を出資してもらう方法があります。
これも返す必要がないのであれば、すべて自己資金といえます。
自分で蓄えた身銭には劣りますが、それだけまわりから信用されていることの証しにはなります。
自己資金は多ければ多いほど良いです。
ですが、あまり悠長に貯めてばかりはいられません。
人生は短かし。
せっかくの事業プランも時間が経てば色あせてきます。
自己資金不足を補うための、創業融資制度です。利用しない手はありません。
自己資金をいくら用意できるか確認して、使える制度は目一杯使いましょう。