スコアリングシートで大よその得点の合計点を出したら、会社が銀行からみてどの位置にいるか格付表に当てはめて確認します。
格付表で25点以上であれば正常先であり、借入自体には問題はありません。
正常先のなかでは、1~6ランクに分けられ点数が高いほどランクも上がり貸出条件が良くなります。
例示した目標点のとおりに得点できれば、合計で48点の格付5ランクとなります。
自己資本額、売上高、キャッシュフロー額の小会社に不利な指標でゼロ点でも、37点の格付6ランクです。
25点未満は、正常先ではなく7ランク以下の要注意先となります。
この場合は、もう一度決算書を良く見てください。 もう少しで得点が増えそうな指標を伸ばします。
「1-5 好まれる決算書作り」にある対策だけでスコアアップができる場合があります。
格付表
合計点 | 格付 | 説明 |
90点以上 | 格付1 (正常先) リスク無し |
安全性は最高基準に達しており、財務内容ともきわめて優れていると判断される企業。融資先としてのリスクは最小限で、債務償還は非常に安定的な収益からもたらされ、返済の可能性が最も高い。個別要因の変化はあっても、今後数年間は極めて安定的に業況推移すると思われる。 |
80点以上 | 格付2 (正常先) ほとんどリスク無し |
かなり優れていると判断される企業。格付1とともに上位格付の企業であり、現在のところ返済の確実性は極めて高く、業況にも懸念がない。ただし、格付1と比較すると安全性はやや劣り、長期的には与信リスクに影響を及ぼす要因が発生する可能性もある。 |
65点以上 | 格付3 (正常先) リスク些少 |
貸出先としてはかなり魅力的。かつ安定した内容を有する企業である。返済の可能性はかなり高く、元利払いが滞る可能性は低いが、長期的な視野に立って見ると安全性を低下せしめる要因が顕在化する可能性を秘めている。 |
50点以上 | 格付4 (正常先) リスクあるが良好水準 |
現時点での融資元利払いの確実性は高いが、やや心配な特定の要因を内包しており、将来的に返済の確実性が低下するか、信用状況に懸念が生じる可能性が在る。償還能力が安定すると判断する要素が不足しており、実際上のリスクがあると判断される。 |
40点以上 | 格付5 (正常先) リスクあるが平均的水準 |
当面の返済能力には不安がないが、格付4以上に環境の変化などにより将来において安全性が低下するおそれがある。 |
25点以上 | 格付6 (正常先) リスクやや高いが許容範囲 |
当面の返済能力はそれほど不安ではないが、長期的に安全性を維持できるという可能性は低い。 |
25点未満 | 格付7 (要注意以下) リスク高く徹底管理 |
すぐ債務不履行に陥るというわけではないが、現時点においてすでに返済の確実性が低く、安全性に欠ける。将来的に見ても安全性には懸念がある。 |