1 銀行向けの資料準備

借入金イメージビルとキーボード

銀行は、返済できそうな会社ならいくらでもお金を貸します。

「貸せるかどうか、貸せるならばいくらまで?」

は、決算書をはじめとする数字でもって評価されます。

借入金イメージビルとキーボード

必ず提出を求められるのは決算書で、前回決算から数カ月たっていれば試算表も求められます。
これ以外は必ずしも銀行から求められませんが、用意すれば借入に有利に働くものです。

少しでも、借入額は多く、期間は長く、金利は低く、会社にとって良い借入ができるように準備して下さい。

資料名 説明
決算書
(年1回)
銀行は融資できるかどうかの9割を決算書で判断します。黒字決算、自己資本が多いなど、指標で評価してランク分けする方法によりますが、具体的には、「1-7 借入力-採点と格付け」で確認下さい。
 なお決算書は工夫によって評価を上げることも可能です。評価を上げる方法については、「1-5 好まれる決算書作り」で確認下さい。
業績概要
(年1回)
会社の経営方針、今までの業績の経緯や今後の対策など、右肩上がりのイメージでA4用紙1枚に箇条書きでまとめます。
中小企業会計適用チェックリスト(年1回) 税理士が会社の会計処理や決算を確認して発行します。 「中小企業会計要領」、「中小企業会計指針」チェックリストと呼ばれるもので、決算書の信頼性が上がります。
 信用保証協会付き融資では通常、添付が求められます。
関係会社概要
(年1回)
銀行は、融資した会社を隠れ蓑にした流用を極度に嫌うため、あらぬ疑いを避けるために作成します。
 A4用紙1枚に関連会社の事業内容や財務状況を簡単にまとめて下さい。借入をする会社の他になければ必要ありません。
試算表

(3ヵ月毎)

貸借対照表と損益計算書と項目は同じで毎月の進捗状況を確認するための資料です。
 借入の際には、決算から数カ月経っている場合には、提出を求められます。 メインで借入先としている銀行には、三ヶ月ごとに試算表を使って報告をしておくと信頼度がグンと上がります。
資金繰り表
(3ヵ月毎)
お金の流れを把握するための資料で、会社経営では決算書以上に重要なものです。
 資金繰り表を使って営業キャッシュフローが長期的にプラスで返済にも無理がないことを説明できれば、借入にあたって絶大な効果があります。 例えば、設備投資や合理化投資のために資金を借り入れて、それが売上アップや人件費や工賃、外注費の削減につながり、利益が増える、という流れになっていると良いです。
その他アピール資料 マスコミ、メディア掲載資料、特許などアピールできる材料があれば、A4用紙にまとめて、銀行担当者に提出します。
 アピールすると良いものについては、「1-7-3  決算書以外のランクアップポイントを積極アピール」を確認して下さい。

この他にも、事業計画書、経営改善計画書、創業計画書といった長期にわたる計画書も借入のための資料として使えます。 これらについては別のコラムで説明します。

資料は作りさえすれば良いわけではなく、内容が伴っていなければなりません。
まずは、よい決算となるように半年前から黒字を前提に対策を行って下さい。

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