「銀行は、晴れの日に傘を貸し、雨の日に取り上げる」
ドラマでたびたび使われる銀行の冷たさを皮肉る言葉です。
半沢直樹の実家のネジ工場もそうでしたね。
どうしても銀行に苦手意識を持つ社長が多いので、意識を変えるためのお話しをします。
「別に苦手意識はないよ」という方は、飛ばしてください。
あなたは会社の社員を評価するときに、どこを見ますか?
私なら社員の良いところを見ます。 大抵の会社はそうだと思います。
チャレンジする気概がない社員ばかりの会社は先が知れています。
銀行は、これとは真逆です。
失敗の数を減点していく“減点主義”が社員評価の基本です。
銀行員は、とにかく“ミス”をしないことが良い評価を得る秘訣なのです。
人事評価で、勤務地、給与や待遇、出世、全てが決まります。
銀行員も当然、良い収入を得て家族を守りたいし、同期よりも早く出世したいです。
借りる必要がない会社なら貸してもまず大丈夫 → 晴れの日に傘を貸し
上司の判断で貸したら返済が滞ったから全力回避→ 雨の日に取り上げる
とにかく失敗しないこと、冷たいと言われようが銀行員だって自分が大事です。
銀行員の環境を理解できていれば、苦手意識も少しは減りませんか?
失敗を恐れる相手に信頼感を与えること
ヒエラルキーの厳しい縦社会である銀行では、決裁権を持つ融資課長やその上の支店長にパイプを作ること
この2つです。
融資は、決算書を採点してその点数で条件が決まります。
実は、単純明快なそれだけのことです。
100点満点の会社の借入は青天井で、かつ最優遇の金利です。
満点の会社は、トヨタのように借入をそもそも必要としません。
銀行はお金を貸すのが商売です。貸さなければ、やっていけません。
でも返済ができない相手には貸したくありません。
そのために会社の弱いところを減点していき、その点数で条件を決めることにしています。
決算書は減点主義で評価されます。
減点の方法、点数と借入額や利率については銀行内の規程で決められています。
この銀行内の規程で融資する限りは、銀行員のミスではありません。
銀行員も安心して融資することができます。
評価方法については、後の記事で詳しく説明します。
決算書を減点主義で採点して条件を決めるという考え方はわかれば、あとは難しくありません。
会社の決算書を理解して、その減点ポイントを知り修正するだけです。
これで不可能だった借入が可能となり、条件も良くなります。